「技術士を取ると、年収は上がるの?」「建設部門の技術士は、どんなキャリアがあるの?」
技術士は、技術系の国家資格の中でも最上位に位置づけられる資格です。
一方で、合格率が低く、取得には時間がかかります。取得する価値があるのか、気になる方も多いはずです。
この記事では、技術士(建設部門)の年収の目安、資格手当、資格の価値、キャリアパスを、公的な情報と各社の解説をもとに整理します。
※年収の数字には、公的統計のデータと、各社の目安が混在します。出典を分けて、記載します。
この記事でわかること
- 技術士の平均年収(公的統計をもとにした数字)
- 資格手当の目安と、注意点
- 技術士が評価される場面(監理技術者・経営事項審査)
- キャリアパスと、年収を上げる方法

【結論】平均年収は600万円台。手当と役職で差がつく
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 平均年収(目安) | 約615万円(厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」の数字として紹介されたもの) |
| 資格手当 | 1~4万円程度が一般的(厚労省の調査の引用)。会社によって、これ以上のこともある |
| 資格の価値 | 監理技術者の要件、経営事項審査の技術職員など、会社の側でも評価される場面がある |
| 年収を上げる方法 | 管理職への昇進、転職、独立、他の資格との組み合わせなど |
※平均年収の数字は、アガルートの解説記事が、厚生労働省の統計として紹介したものです。
一次統計の原データは、確認できていません。
技術士の年収の目安
公的統計をもとにした数字
| 区分 | 平均年収(目安) | 出典(紹介元の記載) |
|---|---|---|
| 全体 | 約615万円 | 令和5年賃金構造基本統計調査 |
| 男性 | 約637万円 | 令和5年賃金構造基本統計調査 |
| 女性 | 約494万円 | 令和5年賃金構造基本統計調査 |
企業規模別では、2019年の統計データとして、大企業(1,000人以上)が752万円、中企業(100~999人)が669万円、小企業(10~99人)が606万円と紹介されています。
数字の調査年が異なるものが混在しているため、あくまで目安として見てください。
正確な数字は、厚生労働省の統計で確認することをおすすめします。
年代別の目安(各社の解説)
| 年代 | 大手企業 | 中小企業 |
|---|---|---|
| 20代 | 400万~550万円 | 380万~450万円 |
| 30代 | 500万~700万円 | 450万~600万円 |
| 40代 | 650万~900万円 | 500万~750万円 |
| 50代 | 850万円以上 | — |
※上の表は、CIC日本建設情報センターの解説記事にある目安です。統計名や調査年度は示されておらず、同社独自の目安と考えられます。
※求人サイトなどの年収例は、統計ではなく、個別の求人の想定年収です。
数字をそのまま受け取らず、複数の情報を見比べることが大切です。
資格手当の目安
技術士の資格手当は、会社によって大きく異なります。
厚生労働省の調査では、技術(資格)手当は、一般的に月1万~4万円程度とされています(調査年は不明)。
建設コンサルタント業などでは、資格取得時の一時金や、より高額な月額手当を設ける会社もあるとされていますが、出典は示されていません。
- 会社の規定を確認する:資格手当の有無、金額、一時金の有無
- 昇進・昇格の要件になるか:管理職や、部門長の条件に含まれる会社もある
- 転職時の評価:求人票に、資格手当や、必須資格の記載があるか確認する
技術士が評価される場面
監理技術者・主任技術者の要件
建設業法では、監理技術者・主任技術者の要件を満たす「一級国家資格者」に、1級施工管理技士、1級建築士とともに、技術士が含まれています(国土交通省の資料)。
具体的に、どの業種で、どの技術士の部門・選択科目が対応するかは、資料では確認できませんでした。
詳しくは、国土交通省や許可行政庁の案内で確認してください。
経営事項審査(経審)での技術職員
経営事項審査では、技術士の資格区分は、技術職員として評価されます。建設部門は、1級技術者として5点で、監理技術者講習を受講すると6点とされています。
これは、建設会社が公共工事の入札に参加する際の、評価の一つです。
技術士がいることが、会社の評価にもつながる場面があります。
※経審の点数や、対応する業種は、制度改正で変わることがあります。最新の内容を、許可行政庁などで確認してください。
キャリアパスと、年収を上げる方法
| 進路 | 内容 |
|---|---|
| 建設コンサルタント | 設計・調査・計画の業務。管理技術者などの役割で、技術士が求められることが多い |
| ゼネコン・建設会社 | 技術部門や、監理技術者などの役割。会社の評価(経審)にもつながる |
| 発注者(公共機関など) | 設計・積算・施工管理の経験を活かし、技術系の職員として働く |
| 独立・開業 | 技術コンサルタントとして、業務を請け負う。収入はばらつきが大きく、リスクもある |
年収を上げる方法
- 管理職・プロジェクトマネージャーを目指す:役職手当で年収が上がりやすい
- 転職で、資格を評価する会社に移る:資格手当や、必須資格の求人を確認する
- 他の資格と組み合わせる:1級施工管理技士、1級建築士、他部門の技術士など
- 専門性を高める:特定の分野で、指名される存在になる
転職を考える場合は、建設業の転職サイトおすすめ比較や、施工管理の年収を上げる5つの方法も参考にしてください。
取得にかかる時間と費用
技術士の取得には、一次試験の約400時間、二次試験の600~1,200時間といった勉強時間の目安が示されています(講座事業者の解説で、根拠は示されていません)。
費用は、受験料(一次13,000円、二次20,500円)に加えて、講座を使う場合は、数万円から十数万円がかかります。
勉強方法は、技術士(建設部門)の勉強法で、講座の比較は技術士(建設部門)の通信講座おすすめ比較で、試験の全体像は技術士(建設部門)になるには?一次・二次試験の流れで解説しています。
よくある質問(FAQ)
Q1. 技術士を取ると、年収は上がりますか?
資格手当や、昇進・転職の評価につながる可能性はありますが、会社によって異なります。
取得前に、勤務先の制度と、転職先の求人を確認することをおすすめします。
Q2. 技術士の平均年収は、いくらですか?
厚生労働省の統計として紹介された数字では、約615万円(令和5年)です。
企業規模や年代によって、大きく変わります。
Q3. 技術士の資格手当は、いくらですか?
一般的には月1万~4万円程度とされていますが、会社によって異なります。
Q4. 1級施工管理技士や1級建築士との違いは?
建設業法の監理技術者の要件では、いずれも一級国家資格者に含まれます。
試験の内容や、役割の評価は異なるため、目指すキャリアに合わせて選んでください。
まとめ
技術士の年収は、平均で600万円台が目安。資格手当と、役職・勤務先で差がつきます。
- 平均年収は約615万円(統計として紹介された数字)
- 資格手当は、一般に月1万~4万円程度。会社により異なる
- 監理技術者の要件や、経審での技術職員として評価される場面がある
- 年収アップには、昇進・転職・他の資格との組み合わせが有効
技術士を目指す方は、技術士(建設部門)になるには?一次・二次試験の流れから読み進めてください。