こんな方におすすめ
- 二級建築士になるには何をすればいいの?受験資格から知りたい
- いつから勉強を始めればいい?独学でも合格できる?
- 資格取得後の仕事内容や年収、通信講座も含めて全体像を知りたい
二級建築士を目指す多くの方が、こうした疑問を抱いているのではないでしょうか。

結論から言います。二級建築士試験の合格には約700時間の勉強が必要で、1月から始めるのがベストです。
受験資格を満たしたうえで、7月の学科試験、9月の製図試験――両方に合格するには、計画的な学習スケジュールが不可欠です。
この記事では、二級建築士試験に合格した筆者が、2026年最新の情報をもとに「二級建築士になるには」を完全ロードマップとして解説します。
仕事内容、受験資格、試験概要、難易度分析、年収、具体的な学習スケジュール、独学合格のコツ、通信講座の活用法まで、
二級建築士を目指すうえで必要な情報をすべてこの1記事にまとめました。

気になる項目から読み進めてください。
二級建築士とは?仕事内容と資格取得するメリット

二級建築士の資格を取得していると、建築士の独占的業務をはじめ、設計業務を担うことができるようになります。
主な仕事内容は、木造・RC造・S造の中規模までの建築物の設計・工事監理です。
住宅規模レベルの建築、インテリア関係の仕事を目指す方にとってはピッタリの資格です。
また、二級建築士の資格を取得していると、学歴問わず一級建築士の資格取得を目指すことができます(実務経験などの条件あり)。
二級建築士のメリット
- 住宅規模の建築物を設計できる
- 木造:延べ面積300㎡以下、3階建て以下
- RC造・S造:延べ面積100㎡~300㎡
- 一級建築士受験資格が得られる
- 実務経験4年で一級建築士試験を受験可能
- 年収アップが見込める
- 無資格者より平均100万円以上年収が高い
- 転職・キャリアアップに有利
- 建設業界で高く評価される国家資格
二級建築士の受験資格
二級建築士試験は、最終学歴(指定科目の履修状況)に応じて必要な実務経験年数が変わるのが特徴です。
おおまかな区分は以下の通りです。
| 最終学歴 | 必要な実務経験 |
|---|---|
| 大学・短期大学・高等専門学校(指定科目履修) | 卒業と同時に受験可能(実務経験不要) |
| 高等学校(指定科目履修) | 卒業後、実務経験3年 |
| 建築設備士 | 実務経験不要 |
| その他(学歴要件を満たさない場合) | 実務経験7年 |
※制度改正により実務経験の範囲・年数は変更されることがあります。出願時は必ず公益財団法人建築技術教育普及センターの最新の受験要項でご確認ください。
また、令和2年の建築士法改正により、実務経験は「受験時」ではなく「登録時(免許申請時)」までに積んでいればよい形に緩和されました。
つまり、指定科目を履修していれば実務経験がまだ足りていなくても先に試験へ挑戦できるため、学生のうちに合格しておく戦略も取りやすくなっています。
二級建築士試験概要【2026年度】

二級建築士になるためには、公益財団法人建築技術教育普及センターが実施している『二級建築士試験』に合格する必要があります。
試験は、学科試験と製図試験の2つに分かれており、両方の試験で合格しなければなりません。
学科試験について
学科試験は【計画】【法規】【構造】【施工】の4科目で構成されています。
学科試験科目の内容
| 科目 | 内容 | 問題数 | 配点 |
|---|---|---|---|
| 計画 | 建築の計画に関する数字や歴史 | 25問 | 25点 |
| 法規 | 法令集を持ち込んで問題を解く | 25問 | 25点 |
| 構造 | 計算問題5問程度+構造知識 | 25問 | 25点 |
| 施工 | 建築施工に関する問題(範囲が広い) | 25問 | 25点 |
| 合計 | 100問 | 100点 |
五肢択一式・マークシート方式です。
合格ラインは全科目の合計点の他に、各科目の合格ライン(足切りライン)があり、各科目は13点が基準となります。
稀にこのラインは変わりますが、二級建築士はほとんど変わりません。
学科試験の免除制度
一度学科試験に合格すれば、一定の回数を免除されて製図試験(二次試験)を受けることができます。
令和2年以降の「学科の試験」に合格した方は、引き続いて行われる4回の建築士試験のうち2回(「学科の試験」の合格年の「設計製図の試験」を欠席する場合は3回)について「学科の試験」の免除を受けることができます。
つまり、学科試験に合格すれば、最大3回まで製図試験だけを受験できるということです。
製図試験について
学科試験で合格した方のみ製図試験の受験が可能です。
製図試験は、事前に告知された「設計課題」に対して、仮想の依頼主の依頼内容から建築物の設計を行います。
実際の建築案件のように、依頼主の求めることを的確に読み取り、建築の利便性や周辺環境などを考慮した作図を試験時間内(5時間)に行うことが必要です。
2026年度の設計課題は、商店街に建つ併用住宅(木造3階建て)です。
製図試験の具体的な攻略法やエスキスの時短テクニック、練習枚数の目安を知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
>>二級建築士の製図試験完全ガイド|合格率50%を突破する独学合格のコツ
令和5年度(2023年)二級建築士の結果概要
学科試験の結果
令和5年度学科試験の概要
| 項目 | データ |
|---|---|
| 受験者数 | 17,805人 |
| 合格者数 | 6,227人 |
| 合格率 | 35.0% |
合格基準点
| 科目 | 基準点 |
|---|---|
| 学科Ⅰ(計画) | 13点 |
| 学科Ⅱ(法規) | 13点 |
| 学科Ⅲ(構造) | 13点 |
| 学科Ⅳ(施工) | 13点 |
| 総得点 | 60点 |
令和5年度の二級建築士試験では、過去5年間のうち最も低い35.0%の合格率となりました。
令和4年度と比べると、受験者数も合格者数も減少傾向にあります。
合格者数の内訳を見てみると、若年層及び学生の割合が多く、建築資格取得を推進する企業や専門学校で早期取得を目指す傾向が増えてきていることがわかります。
今後の受験対策について
今年度の初出題の問題では、基本原理よりも実践的な知識などを問われることが多く、
過去問題の解答をそのまま暗記するだけでは太刀打ちできないものが出題されています。
また、カバーしきれないような新しい用語や理論など、過去問題を隅々までやらなければならないような問題も出題されており、
正しい知識を持って解答することが求められています。
このことから、二級建築士試験で合格するためには、
基本原理をしっかり理解したうえで、様々な応用問題に対処できるような理解と応用力を鍛える必要があるといえるでしょう。
製図試験の結果
令和5年度製図試験の概要
| 項目 | データ |
|---|---|
| 受験者数 | 9,988人 |
| 合格者数 | 4,985人 |
| 合格率 | 49.9% |
ランク別の内訳
| ランク | 割合 | 内容 |
|---|---|---|
| ランクⅠ | 49.9% | 知識及び技能を有する(合格) |
| ランクⅡ | 5.7% | 知識及び技能が不足している |
| ランクⅢ | 37.9% | 知識及び技能が著しく不足している |
| ランクⅣ | 6.5% | 設計条件・要求図書に対する重大な不適合 |
製図試験の合格率は5割程度と、去年に比べて上昇しており、例年通りと言えるでしょう。しかし油断はできない状況です。
なぜなら、合格に値するのはランクⅠという成績を与えられた者のみだからです。
令和5年の製図課題では、「専用住宅(木造)」を主題とし、多目的室を利用した趣味サークルを楽しむ建築物を設計する内容が出題されました。
外部動線や内部動線の条件、専用住宅ならではの吹き抜けなど、設計条件の意図を汲んだ製図が求められています。
二級建築士の難易度は?一級建築士との比較

二級建築士の難易度は易しくありませんが、激ムズでもありません。
どの程度の難易度なのか、一級建築士と二級建築士の合格率を比較してみましょう。
合格率の比較
| 試験 | 学科合格率 | 製図合格率 | 最終合格率 |
|---|---|---|---|
| 一級建築士 | 16.2% | 33.2% | 9.9% |
| 二級建築士 | 35.0% | 49.9% | 22.3% |
この合格率だけを見ると、それほど変わらないと思うかもしれません。
しかし、学科と製図の関門が多少優しくなるだけでも、かなり違います。
資格偏差値サイトでは、一級建築士と二級建築士の偏差値が10程度開いています。
体感的には、二級建築士は一級建築士の半分程度の難易度と言えるでしょう。
一級建築士との違いをさらに詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
>>一級建築士の合格率|学科・製図の推移と難易度【2026年最新】
二級建築士の年収・仕事内容・キャリアパス
二級建築士の平均年収は約500万円で、無資格者と比べて100万円以上高い水準にあります。
設計事務所、ハウスメーカー、工務店など勤務先によって年収レンジは大きく変わり、経験を積んでインテリアコーディネーターや宅建士とのダブルライセンスを取得することで、さらに市場価値を高めることも可能です。
業種別の年収データ、キャリアアップの具体的な道筋については、以下で詳しく解説しています。
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【2026年最新版】二級建築士の年収を徹底解説!平均500万円の内訳・業種別比較・年収アップ戦略を完全公開
こんな方におすすめ 二級建築士の年収って実際どれくらい? 一級建築士との年収差は? 女性でも稼げる? 二級建築士を目指す多くの方、または既に資格を持っている方が、こうした疑問を抱いている ...
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二級建築士の3回目以降の受験価値はほぼない理由
ここで私が議題に挙げた「二級建築士の3回目以降は受験価値がない」という理由は個人的ですが、聞けば納得されるかもしれません。
一級建築士の登録要件には実務経験2年以上が必要です。

一級建築士は大は小を兼ねる資格なので、二級建築士にできることは一級建築士でもできてしまいます。
つまり、同年代・同学歴を持つ方に比べてキャリアに差が開いてしまうのです。
せめて学科試験の免除条件である4回の受験のうち、2回までに製図試験に合格しておく必要があるでしょう。
二級建築士試験に何度も落ちてしまう人には共通の特徴があります。不合格を繰り返さないための対策を知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
独学でも受かる学科試験の勉強方法

学科試験に合格するためには、どのような勉強を行うべきか。
学習のポイント
- 過去問を3周すること
- 頻出問題を完全にマスターする
とてもシンプルなことですが、選択肢のすべてを理解して、間違いがあれば覚える、ということまでやらなければなりません。
また、頻出問題は本試験でも必ず出題される問題であるため、しっかり内容を理解してスムーズに解けるようにしていく必要があります。

独学に最適な過去問題集やテキストの選び方を知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
>>二級建築士のおすすめテキスト・過去問題集|独学合格者が選ぶ教材
二級建築士の勉強時間とスケジュール

勉強時間は700時間必要
二級建築士の勉強時間はなぜ、700時間必要なのか。
逆算していくと、なぜここまで必要なのかがわかってきます。
試験は大抵7月に行われ、なかには大学生や社会人の方もいます。
学業や仕事があるなかで1日3時間程度勉強できるとしましょう(もちろん、休日は5~6時間はやりましょう)。
700時間 ÷ 3時間 = 233日
ざっくり計算すると7ヶ月強は勉強しないと受かりません。ということは、1月からすぐに始めなければ間に合わないのです。
ちなみに資格学校は大抵11月や12月から少しずつ始めています。
一級建築士でも同じこと言っていますが、二級でさえ4月からというのは遅いのです。
しかし、新しいテキストや問題集、法令集は年末か年明けなどに発行されるため、本格的な学習は正月からが勝負です。
具体的な学習スケジュール
私が日建学院に通っていた時の経験から、下記のスケジュールを立ててみました。
step
111月~1月:基礎固め期
- 構造(計算問題)のマスター
- 法令集をカスタマイズ(ここ大切!)
step
22月~3月:知識インプット期
- テキストを一通り読んで知識を入れる
- 各科目の基本原理を理解する
step
34月~5月:過去問演習期
- とにかく過去問を解きまくる(3周以上が望ましい)
- 間違えた問題は必ず復習
step
46月~7月:弱点克服期
- 苦手部分を抽出し、重点的に覚える(これ大事)
- 模擬試験で実力チェック
step
58月~9月:製図試験対策
- 学科試験終了直後からスタート
- 枚数を重ねて練習
製図試験では作図だけでなく、計画の要点などの記述も合否を左右します。
記述対策の具体的な書き方を知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
>>二級建築士製図試験の記述対策|計画の要点で減点されない書き方
独学に不安がある人へ|通信講座という選択肢

ここまでの逆算でわかる通り、二級建築士の合格には約700時間、7ヶ月以上の継続が必要です。
仕事や学業と両立しながら独学でこのペースを保つのは、決して楽ではありません。
実際、私自身も日建学院に通って学科・製図の両方を体系立てて学んだことで、
独学だけでは気づけなかった頻出論点の絞り込み方や製図の時短テクニックを短期間で身につけられました。

通信講座を検討する価値がある人の特徴
- 仕事や家事・育児と勉強を両立させたい(スキマ時間で学べるスマホ学習は特に有効)
- 製図試験の添削を独学で受けられず不安がある
- 過去に受験経験があり、次こそ一発合格したい
スタディング、ハウジングインテリアカレッジ、日建学院など主要講座は、費用・サポート体制・製図添削の有無がそれぞれ異なります。
自分の学習スタイルに合った講座を選ぶことが、遠回りせず合格するための一番の近道です。
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まとめ
この記事の重要ポイント
- 受験資格は最終学歴によって必要な実務経験年数が異なる(令和2年法改正で登録時までの実務経験でも可)
- 勉強時間は約700時間必要
- 1月から始めるのがベスト
- 学科合格率35.0%、製図合格率49.9%
- 過去問を3周し、頻出問題を完全マスター
- 11月~1月:基礎固め、2月~3月:インプット、4月~5月:過去問、6月~7月:弱点克服
- 学科試験に合格すれば最大3回まで製図試験だけ受験可能
- 独学に不安がある場合は通信講座で時間を買う選択肢もある
二級建築士試験は、計画的な学習スケジュールで必ず合格できます。2026年度試験での合格を目指しましょう!
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