こんな方におすすめ
- 実地試験の経験記述、自分の文章で合格できるか不安…
- 独学だと客観的な評価がわからず、対策が後回しになってしまう。
- 正解の文章が分からない。。
一級建築施工管理技士・二級建築施工管理技士の実地試験(二次検定)において、最大の難関が「経験記述」です。
学科試験は過去問を解けば対策できますが、経験記述は自分の実務経験を文章化する必要があり、独学での自己採点がほぼ不可能です。しかも、経験記述は配点が高く、ここで失敗すると他の問題がどれだけできていても不合格になるリスクがあります。
本記事では、合格ラインを突破する記述のコツと、活用すべき外部添削サービスを徹底比較して紹介します。
独学者こそ、プロの添削を受けることで合格率が劇的に向上します。
実地試験(二次検定)の経験記述が「合否の分かれ目」になる理由
まず、なぜ経験記述が実地試験の合否を左右するのか、その理由を理解しましょう。
配点比率が高く、足切りのリスクがある
経験記述は、実地試験全体の中で最も配点が高い問題です。
一級建築施工管理技士の配点例:
- 問題1(経験記述):約40〜50点
- 問題2〜6(施工管理・法規等):約50〜60点
つまり、経験記述だけで全体の約40〜50%の配点を占めます。
ここで大きく減点されると、他の問題で満点を取っても合格ラインに届かない可能性があります。逆に、経験記述で高得点を取れれば、他の問題で多少ミスしても合格できます。
また、採点基準が厳しく、「内容が不十分」「記述が不適切」と判断されると、大幅な減点や足切りのリスクがあります。
実際、私の知人は学科試験に高得点で合格したにもかかわらず、実地試験では経験記述で大幅減点され、不合格になりました。本人は「他の問題は手応えがあったのに、経験記述で落とされた」と悔しがっていました。
「知っている」ではなく「実務を正しく伝えられるか」が問われる
経験記述は、単なる知識問題ではありません。
「あなたが実際に現場でどのような経験をし、どのように対応したか」を正確に伝える能力が求められます。
採点者は、以下の点をチェックしています:
- 実務経験の信憑性:本当にこの工事を経験したのか?
- 課題の具体性:現場特有の問題を的確に捉えているか?
- 対策の妥当性:適切な工法・手段を選択しているか?
- 記述の論理性:読み手に伝わる構成になっているか?
「知識」があっても、それを「文章で表現する力」がなければ、評価されません。
特に、現場経験が浅い人や、文章を書くことに慣れていない人は、「言いたいことは分かるけど、伝わらない文章」になりがちです。
独学者の最大の壁は「独りよがりの記述」に気づけないこと
独学で最も怖いのが、「自分では良いと思っているが、実は評価されない記述」を書いてしまうことです。
独学者が陥りがちな失敗例:
- 抽象的すぎる記述:「品質を向上させた」「安全に配慮した」など、具体性がない
- 専門用語の誤用:「スラブ」を「床版」と書くべきところを「床」と書く
- 論理の矛盾:課題と対策が噛み合っていない
- 文字数不足:指定文字数の8割しか書けていない
これらの問題は、第三者の視点がないと気づけません。
自分では「完璧だ」と思っていても、採点者から見ると「内容不十分」と判断されることがあるのです。私自身、添削サービスを利用し、独学で経験記述を書きましたが、ほぼ修正されて返却されました。
その後、私が添削の内容を理解した上で、やはり試験特有の書き方などはあるそうで角度の違った回答の仕方が求められていると感じました。結果として、本試験では合格でした。
【項目別】評価される経験記述の書き方と具体例
ここでは、経験記述の各項目について、評価される書き方と具体例をご紹介します。
経験記述は、通常以下の項目で構成されます:
- 工事概要(工期・工種・立場)
- 課題・検討事項
- 対策・処置
それぞれのポイントを見ていきましょう。
「工期・工種・立場」:正確な記述で信頼性を担保する
工事概要は、採点者に「この人は本当にこの工事を経験したのか」を判断させる重要な部分です。
記載すべき内容:
- 工事名称:具体的な建物名(守秘義務があれば「〇〇市庁舎新築工事」など一般化してもOK)
- 工事場所:都道府県・市区町村まで
- 工期:着工年月〜竣工年月
- 工事金額:概算でOK
- 建物用途:事務所、共同住宅、病院など
- 構造・階数・延床面積:RC造5階建、延床面積5,000㎡など
- あなたの立場:現場代理人、主任技術者、担当技術者など
良い例:
工事名称:A市新庁舎新築工事 工事場所:〇〇県A市 工期:令和3年4月〜令和5年3月 工事金額:約15億円 建物用途:庁舎(事務所) 構造・規模:鉄筋コンクリート造(一部鉄骨造)、地上5階建、延床面積5,200㎡ 私の立場:現場代理人として、工程管理・品質管理・安全管理を統括
悪い例:
工事名称:庁舎新築工事 工事場所:〇〇県 工期:2年間 私の立場:現場担当
悪い例は、情報が不足しており、「本当にこの工事を経験したのか?」と疑われる可能性があります。
「課題・検討事項」:現場特有の具体的な問題を提示する
課題の設定が、経験記述の最も重要なポイントです。
評価される課題の条件:
- 現場特有の問題:どの現場でも起こりうる一般論ではなく、この現場だからこその課題
- 具体的な数値や状況:「工期が厳しかった」ではなく「当初工期12ヶ月のところ、発注者の要望で10ヶ月に短縮」
- 解決すべき理由が明確:なぜその課題に取り組む必要があったのか
良い例(品質管理の課題):
本工事は、RC造5階建ての庁舎であり、1階ピロティ部分の柱スパンが最大10mと長く、梁せいが1,200mmの大型梁を採用していた。このような大型梁は、コンクリート打設時に内部温度が上昇しやすく、温度ひび割れが発生するリスがあった。特に、夏季施工であったため、外気温30℃を超える日が続き、コンクリートの温度管理が品質確保の最重要課題となった。
悪い例(品質管理の課題):
コンクリートの品質を確保する必要があった。ひび割れが発生しないよう注意が必要だった。
悪い例は、抽象的で、どの現場でも言えることです。「なぜ品質管理が必要だったのか」「どんなリスクがあったのか」が全く伝わりません。
良い例(安全管理の課題):
本工事現場は、幅員4mの狭隘道路に面しており、大型クレーン車や生コン車の進入が困難であった。また、隣接地には既存の保育園があり、園児の送迎時間帯(8:00〜9:00、16:00〜17:00)は車両の通行が制限された。このため、資材搬入時の交通誘導員の配置と、周辺住民・保育園への安全配慮が安全管理上の最重要課題となった。
悪い例(安全管理の課題):
現場周辺の安全を確保する必要があった。事故が起きないよう注意した。
悪い例は、「何が問題だったのか」が不明確です。
「対策・処置」:数値や具体的な工法を用いて論理的に説明する
対策は、課題に対してどのように対応したかを具体的に記述します。
評価される対策の条件:
- 課題と対策が論理的に繋がっている:課題で挙げた問題に対する明確な解決策
- 具体的な工法・数値を使用:「温度を管理した」ではなく「コンクリート温度を25℃以下に保つため、打設時間を早朝5時とした」
- 実施した結果も記載:対策を実施してどうなったか
良い例(品質管理の対策):
大型梁のコンクリート打設にあたり、温度ひび割れを防止するため、以下の対策を実施した。
①打設時間の調整:外気温の低い早朝5時から打設を開始し、コンクリート温度が25℃を超えないよう管理した。
②材料の事前冷却:生コン工場に依頼し、練り混ぜ水に氷を使用することで、コンクリートの練上り温度を23℃以下に抑えた。
③温度測定の実施:打設後24時間・48時間・72時間の3回、温度計をコンクリート内部に埋設し、中心温度と表面温度の差が25℃以内であることを確認した。
これらの対策により、大型梁のコンクリート打設において温度ひび割れは一切発生せず、所定の品質を確保することができた。
悪い例(品質管理の対策):
コンクリートの温度を管理した。ひび割れが発生しないよう注意した。品質を確保できた。
悪い例は、「何をしたのか」が全く具体的ではありません。
良い例(安全管理の対策):
狭隘道路における安全管理のため、以下の対策を実施した。
①交通誘導員の配置:資材搬入時は必ず交通誘導員2名を配置し、1名は道路入口、1名は現場入口に配置して車両と歩行者の安全を確保した。
②搬入時間の調整:保育園の送迎時間帯(8:00〜9:00、16:00〜17:00)を避け、大型車両の搬入は9:30〜15:30に限定した。
③周辺住民への事前周知:工事開始1週間前に、周辺住民および保育園に対して工事概要・車両通行時間・緊急連絡先を記載した書面を配布し、理解と協力を求めた。
これらの対策により、工事期間中において周辺住民や保育園からのクレームは一切なく、無事故で工事を完了することができた。
悪い例(安全管理の対策):
安全に配慮した。事故が起きないよう注意した。周辺住民に配慮した。
悪い例は、具体性が全くなく、「何をしたのか」が伝わりません。
なぜ独学者こそ「添削サービス」を利用すべきなのか?
ここまで、評価される経験記述の書き方を解説してきましたが、独学でこのレベルの文章を書くのは非常に難しいです。
なぜなら、自分の文章の問題点は、自分では気づけないからです。
客観的な不備の指摘:専門用語の誤用や論理の矛盾を防ぐ
添削サービスを利用する最大のメリットは、第三者の客観的な視点が得られることです。
添削で指摘される典型的な不備:
- 専門用語の誤用:「スラブ」を「床」と書いている、「墨出し」を「墨だし」と書いているなど
- 論理の矛盾:課題で「工期短縮が必要」と書いているのに、対策で「丁寧な施工を心がけた」など
- 文字数不足:指定文字数600字のところ、480字しか書けていない
- 主語述語の不一致:文法的におかしい文章
これらの問題は、自分では気づけません。添削者に指摘されて初めて「確かにおかしい」と気づくのです。
キーワードの最適化:採点者に響く語句の選定
採点者は、経験記述を読む際に「特定のキーワード」が含まれているかをチェックしています。
例えば、品質管理の記述であれば:
- コンクリート温度管理
- スランプ試験
- 圧縮強度試験
- 養生期間
- ひび割れ防止
これらのキーワードが適切に使われていると、「この人は品質管理を理解している」と評価されます。
添削サービスを利用すると、「このキーワードを入れた方がいい」というアドバイスがもらえます。
精神的な安心感:自信を持って試験当日に臨める
添削を受けた経験記述は、「プロのお墨付き」です。
試験当日、「この文章なら大丈夫」という安心感があると、他の問題にも落ち着いて取り組めます。
逆に、添削を受けていない場合、試験当日に「この文章で本当に大丈夫だろうか…」と不安になり、集中力が削がれます。
私自身、2回目の受験で添削を受けた経験記述を提出したときは、「これなら合格できる」という確信がありました。その安心感が、他の問題でも冷静に解答できることに繋がったと感じています。
徹底比較!おすすめの経験記述添削サービス3選
ここでは、経験記述の添削を依頼できるサービスを3つご紹介し、それぞれの特徴を比較します。
① 資格スクールの単科講座:大手ならではの安心感と圧倒的なデータ量
代表的なサービス:
- 総合資格学院
- 日建学院
- TAC
特徴:
- 合格実績が豊富:毎年数千人の合格者を輩出しているデータがある
- 添削者が専門家:一級建築士や施工管理技士の資格を持つベテラン講師
- 複数回の添削:初回提出→添削→修正→再添削というサイクルが可能
- 模範解答の提供:過去の合格者の模範解答を参考にできる
デメリット:
- 価格が高い:単科講座でも3〜5万円程度
- 予約が埋まりやすい:試験直前期は予約が取れないことも
こんな人におすすめ:
- 確実に合格したい人
- 予算に余裕がある人
- 複数回の添削を受けたい人
価格相場:
- 3〜5万円(添削2〜3回込み)
② ココナラ等の個人依頼:安価でスピーディー、現役技術者によるアドバイス
代表的なサービス:
- ココナラ
- タイムチケット
- ランサーズ
特徴:
- 価格が安い:1回3,000円〜10,000円程度
- 納期が早い:依頼から1週間以内に返却されることが多い
- 現役技術者のリアルなアドバイス:実際に現場で働いている人の視点
- 出品者を選べる:評価やレビューを見て、信頼できる人を選べる
デメリット:
- 品質にばらつきがある:出品者によって添削の質が異なる
- 組織的なサポートがない:個人対個人の取引なので、トラブル時の対応が不安
こんな人におすすめ:
- 予算を抑えたい人
- 早く添削してほしい人
- 現役技術者のリアルな意見が欲しい人
価格相場:
- 3,000円〜10,000円(添削1回)
③ 通信教育(独学サポート事務局など):専門特化型の質の高いフィードバック
代表的なサービス:
- 独学サポート事務局
- ユーキャン
- 各種通信講座の添削オプション
特徴:
- 専門特化型:施工管理技士専門の添削サービス
- 丁寧なフィードバック:赤ペンで詳細にコメントが入る
- 質問対応あり:添削後の疑問点を質問できる
- 教材とセット:通信講座の受講者は、教材と添削がセットになっている
デメリット:
- 通信講座の受講が必要な場合も:添削だけの単品販売がないサービスもある
- 納期がやや長い:2〜3週間かかることも
こんな人におすすめ:
- 通信講座で体系的に勉強している人
- 丁寧なフィードバックが欲しい人
- 質問もしたい人
価格相場:
- 1〜3万円(通信講座の一部として)
【比較表】価格、納期、添削回数で選ぶ
| サービス | 価格 | 納期 | 添削回数 | おすすめ度 |
|---|---|---|---|---|
| 資格スクール | 3〜5万円 | 1〜2週間 | 2〜3回 | ★★★★★ |
| ココナラ等 | 3,000〜1万円 | 3日〜1週間 | 1回 | ★★★★☆ |
| 通信教育 | 1〜3万円 | 2〜3週間 | 1〜2回 | ★★★★☆ |
選び方のポイント:
- 確実に合格したい→資格スクール
- コスパ重視→ココナラ等
- 通信講座で勉強中→通信教育
筆者のおすすめは通信教育です。
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添削サービスを最大限に活用する3つのコツ
添削サービスを利用する際、以下の3つのコツを押さえることで、効果が最大化されます。
① 1回で終わらせず、修正後の「再添削」を受ける
添削を受けたら、必ず修正して再提出しましょう。
1回目の添削で指摘された箇所を修正し、2回目の添削で「これで合格レベル」と言われるまで繰り返すことが重要です。
推奨の流れ:
- 初稿を作成して提出
- 添削を受けて修正
- 修正版を再提出
- 「合格レベル」の確認を得る
この4ステップを踏むことで、確実に合格レベルの文章に仕上がります。
② 複数の工事ネタを準備し、最適なものを選んでもらう
経験記述は、「どの工事を題材にするか」が非常に重要です。
可能であれば、2〜3つの工事ネタを準備し、添削者に「どれが一番書きやすいか」を相談することをおすすめします。
工事ネタ選びのポイント:
- 規模が大きすぎず、小さすぎない(延床面積1,000〜5,000㎡程度が理想)
- 特殊な工法や課題があった現場(特徴がないと書きにくい)
- 自分が主体的に関わった工事(立場が明確)
添削者は、「この工事なら書きやすい」「この課題は評価されやすい」という判断ができるので、相談してみましょう。
③ 試験の3ヶ月前には依頼する(直前は予約不可のリスクあり)
添削サービスは、試験直前期に予約が殺到します。
特に、資格スクールの単科講座は、試験1ヶ月前には予約が埋まってしまうことも珍しくありません。
推奨スケジュール:
- 試験3ヶ月前:添削サービスに申し込む
- 試験2ヶ月前:初稿を提出
- 試験1ヶ月前:修正版を提出し、最終確認
このスケジュールで進めれば、余裕を持って準備できます。
まとめ:万全の準備で実地試験一発合格を目指そう
実地試験の経験記述は、「準備」が9割です。
どれだけ優れた実務経験があっても、それを適切に文章化できなければ評価されません。逆に、経験が浅くても、適切な書き方をすれば合格レベルに到達できます。
この記事のポイント(再掲):
- 経験記述は配点が高く、足切りのリスクがある(合否の分かれ目)
- 工事概要・課題・対策を具体的に記述する(抽象的な表現はNG)
- 独学者こそ添削サービスを利用すべき(客観的な視点が不可欠)
- 資格スクール・ココナラ・通信教育の3つを比較(予算と目的で選ぶ)
- 再添削・複数ネタ・早期依頼で効果を最大化(確実に合格レベルへ)
プロの目を入れることで、合格の確率は劇的に上がります。
添削サービスへの投資は、3,000円〜5万円程度ですが、これで一発合格できる確率が2倍以上に上がるのであれば、十分に価値のある投資です。
私自身、1回目の不合格から学び、2回目は添削サービスを利用して合格しました。あのとき添削を受けていなければ、3回目、4回目と受験を繰り返していたかもしれません。
あなたも、万全の準備で実地試験一発合格を目指しましょう!
施工管理技士試験全体の勉強法については、当サイトの記事『1級建築施工管理技士【今すぐ始めるべき合格対策とその結果】』もご参照ください。