1級建築施工管理技士の一次試験には他の国家試験と同じく「足切りライン」があり、ただ合格点に達するだけでは合格できないようになっています。
こんな方におすすめ
- 1級建築施工管理技士の試験には足切りラインが存在する?
- 一次試験で合格するラインはどのくらい?
- 足切りになっている問題の難易度は?
そんな方に向けて今回は、1級建築施工管理技士の一次試験合格を左右する「足切り」に関する合格ラインや該当する問題の難易度や対策について解説していきます
1級建築施工管理技士試験の足切り点について
1級建築施工管理技士試験には他の国家資格と同じく、一定の水準に満たないものを落とすいわゆる「足切り」が令和3年度から導入されています。
1級建築施工管理技士試験には一次試験(第一次検定)と二次試験(第二次検定)があり、足切りラインが設定されているのは「第一次検定」です。
一次試験で合格するためには、「72問のうち60問解答、36問以上正答のうち応用能力問題60%正答」する必要があります。
通常問題は四肢択一ですが、応用能力問題は五肢択二式が計6問出題され、選択した2つがどちらも正答でなければ1問正答と認めてくれません。
つまり、応用能力問題で60%以上合格するためには6問中3〜4問以上が正答していなければならないということです。
ちなみに令和3年度以前は60問解答36問以上合格で一次試験は突破できたことを考えると、昨今の1級建築施工管理技士試験が難しくなっているといえるでしょう。
令和6年度の変更点
>令和 6 年度‐1級建築施工管理技士技術検定第一次検定・第二次検定受験の手引
令和5年度までは問題形式が五肢択二であったものが令和6年度からは「五肢択一」に変更されることが発表されました。
検定基準は例年と変わらず「監理技術者補佐として、建築一式工事の施工の管理を適確に行うために必要な応用能力を有すること」が求められます。
また、足切りラインも令和5年度と変わらず全体で60%(3〜4問以上合格)となっています。
五肢択一になることで出題方法が以下のようなものに差し替えられるかもしれません。
- 一択に対する難易度が上がる?
- 正しく組み合わせたものを選ぶ問題「どの組み合わせが適切か」?
- 誤りの肢がいくつあるか答えなさい「① 1つ ②2つ ③3つ ④4つ ⑤5つ」?
どのような問題形式であっても検定基準から逸脱したものが出題されることは考えにくいので、これまでと変わらず過去問などを利用して試験対策を行うとよいでしょう。
実際に出題された足切り問題(応用能力問題)
「足切り問題って実際結構難しいんじゃないの?」「他の過去問と違う出題形式なのかな?」など、どのような問題が出題されるのかイメージが湧かず不安な方もいるでしょう。
ここからは実際の1級建築施工管理技士検定試験で出題された応用能力問題いわゆる「足切り問題」と合格ラインをピックアップして紹介していきます。
1級建築施工管理技士試験の受験を検討している方は、どんな問題が出題されたかチェックして、今の実力で解けるのかチャレンジしてみてください。
令和3年の足切り問題と合格ライン
令和3年度の足切りラインは以下のとおりです。
- 応用能力問題は6問中6問解答
- 五肢択二で出題
- 第一次検定合格発表前は6問中60%つまり3.6問(4問)以上で合格
→50%に引き下げられ3問正答で合格に変更 - 躯体工事と仕上げに関する施工知識を問われる問題
- 基礎的な知識をしっかり理解すれば正答できる問題
【実際の応用能力問題】
問1.異形鉄筋の継手及び定着に関する記述として、不適当なものを2つ選べ。ただし、dは、異形鉄筋の呼び名の数値とする。
1 .壁縦筋の配筋間隔が上下階で異なるため、重ね継手は鉄筋を折り曲げずにあき重ね継手とした。
2 .180°フック付き重ね継手としたため、重ね継手ての長さはフックの折曲げ開始点間の距離とした。
3 .梁主筋を柱にフック付き定着としたため、定着長さは鉄筋末端のフックの全長を含めた長さとした。
4 .梁の主筋を重ね継手としたため、隣り合う鉄筋の継手中心位置は、重ね継手長さの1.0倍ずらした。
5 .一般階における四辺固定スラブの下端筋を直線定着としたため、 直線定着長さは、10d以上、かつ、150mm以上とした。
問2.型枠支保工に関する記述として、不適当なものを2つ選べ。
1 .パイプサポート以外の鋼管を支柱として用いる場合、高さ2.5m以内ごとに水平つなぎを2方向に設けなければならない。
2 .支柱として用いる鋼管枠は、最上層及び5層以内ごとに水平つなぎを設けなければならない。
3 .パイプサポートを2本継いで支柱として用いる場合、継手部は4本以上のボルト又は専用の金具を用いて固定しなければならない。
4 .支柱として用いる組立て鋼柱の高さが5mを超える場合、高さ5m以内ごとに水平つなぎを2方向に設けなければならない。
5 .支柱として用いる鋼材の許容曲げ応力の値は、その鋼材の降伏強さの値又は引張強さの値の3/4の値のうち、いずれか小さい値の2/3の値以下としなければならない。
問3.鉄筋コンクリート造の耐震改修における柱補強工事に関する記述として、不適当なものを2つ選べ。
1 .RC巻き立て補強の溶接閉鎖フープ巻き工法において、フープ筋の継手はフレア溶接とした。
2 .RC巻き立て補強の溶接金網巻き工法において、溶接金網相互の接合は重ね継手とした。
3 .連続繊維補強工法において、躯体表面を平滑にするための下地処理を行い、隅角部は直角のままとした。
4 .鋼板巻き工法において、工場で加工した鋼板を現場で突合せ溶接により一体化した。
5 .鋼板巻き工法において、鋼板と既存柱の隙間に硬練りモルタルを手作業で充填した。
問4.屋根保護アスファルト防水工事に関する記述として、不適当なものを2つ選べ。
1 .コンクリート下地のアスファルトプライマーの使用量は、0.2kg/m2とした。
2 .出隅及び入隅は、平場部のルーフィング類の張付けに先立ち、幅150mmのストレッチルーフィングを増張りした。
3 .立上がり部のアスファルトルーフィング類を張り付けた後、平場部のルーフィング類を150mm張り重ねた。
4 .保護コンクリート内の溶接金網は、線径6.0mm、網目寸法100mmのものを敷設した。
5 .保護コンクリートの伸縮調整目地は、パラペット周辺などの立上がり際より600mm離した位置から割り付けた。
問5.鋼製建具工事に関する記述として、不適当なものを2つ選べ。
1 .内部建具の両面フラッシュ戸の見込み部は、上下部を除いた2方を表面板で包んだ。
2 .外部建具の両面フラッシュ戸の表面板は、厚さを0.6mmとした。
3 .両面フラッシュ戸の組立てにおいて、中骨は厚さを1.6 mmとし、間隔を300mmとした。
4 .ステンレス鋼板製のくつずりは、表面仕上げをヘアラインとし、厚さを1.5mmとした。
5 .枠及び戸の取付け精度は、ねじれ、反り、はらみともそれぞれ許容差を、4mm以内とした。
問6.内装改修工事における既存床仕上げ材の撤去及び下地処理に関する記述として、不適当なものを2つ選べ。ただし、除去する資材は、アスベストを含まないものとする。
1 .ビニル床シートは、ダイヤモンドカッターで切断し、スクレーパーを用いて撤去した。
2 .磁器質床タイルは、目地をダイヤモンドカッターで縁切りし、電動斫り器具を用いて撤去した。
3 .モルタル塗り下地面の既存合成樹脂塗床材の撤去は、下地モルタルを残し、電動斫り器具を用いて下地モルタルの表面から塗床材のみを削り取った。
4 .既存合成樹脂塗床面の上に同じ塗床材を塗り重ねるため、接着性を高めるよう、既存仕上げ材の表面を目荒しした。
5 .新規仕上げが合成樹脂塗床のため、既存床材撤去後の下地コンクリート面の凹凸部は、エポキシ樹脂モルタルで補修した。
令和4年の足切り問題と合格ライン
令和4年度の足切りラインは以下のとおりです。
- 応用能力問題は6問中6問解答
- 五肢択二で出題
- 第一次検定合格発表前と同じく6問解答4問正答で合格
- 躯体2問・仕上げ工事2問・改修工事1問・施工管理1問の問題構成
- 施工に関する基礎的な知識含め、詳細な知識が問われた
【実際の応用能力問題】
問1.工事現場における材料の保管に関する記述として、不適当なものを2つ選べ。
1 .車輪付き裸台で運搬してきた板ガラスは、屋内の床に、ゴム板を敷いて平置きで保管した。
2 .ロール状に巻いたカーペットは、屋内の乾燥した平坦な場所に、2段の俵積みで保管した。
3 .高力ボルトは、工事現場受入れ時に包装を開封し、乾燥した場所に、使用する順序に従って整理して保管した。
4 .防水用の袋入りアスファルトは、積重ねを10段以下にし、荷崩れに注意して保管した。
5 .プレキャストコンクリートの床部材は平置きとし、上下の台木が鉛直線上に同位置になるように積み重ねて保管した。
問2.型枠工事に関する記述として、不適当なものを2つ選べ。
1 .支保工以外の材料の許容応力度は、長期許容応力度と短期許容応力度の平均値とした。
2 .コンクリート打込み時に型枠に作用する鉛直荷重は、コンクリートと型枠による固定荷重とした。
3 .支柱を立てる場所が沈下するおそれがなかったため、脚部の固定と根がらみの取付けは行わなかった。
4 .型枠の組立ては、下部のコンクリートが有害な影響を受けない材齢に達してから開始した。
5 .柱型枠の組立て時に足元を桟木で固定し、型枠の精度を保持した。
問3.コンクリートの養生に関する記述として、不適当なものを2つ選べ。ただし、計画供用期間の級は標準とする。
1 .打込み後のコンクリートが透水性の小さいせき板で保護されている場合は、湿潤養生と考えてもよい。
2 .コンクリートの圧縮強度による場合、柱のせき板の最小存置期間は、圧縮強度が3N/mm2に達するまでとする。
3 .普通ポルトランドセメントを用いた厚さ18cm以上のコンクリート部材においては、コンクリートの圧縮強度が10N/mm2以上になれば、以降の湿潤養生を打ち切ることができる。
4 .コンクリート温度が2℃を下回らないように養生しなければならない期間は、コンクリート打込み後2日間である。
5 .打込み後のコンクリート面が露出している部分に散水や水密シートによる被覆を行うことは、初期養生として有効である。
問4.軽量鉄骨壁下地に関する記述として、不適当なものを2つ選べ。
1 .スタッドは、上部ランナーの上端とスタッド天端との隙間が15mmとなるように切断した。
2 .ランナーは、両端部を端部から50mm内側で固定し、中間部を900mm間隔で固定した。
3 .振れ止めは、床ランナーから1,200mm間隔で、スタッドに引き通し、固定した。
4 .スペーサーは、スタッドの端部を押さえ、間隔600mm程度に留め付けた。
5 .区分記号65形のスタッド材を使用した袖壁端部の補強材は、垂直方向の長さが4.0mを超えたため、スタッド材を2本抱き合わせて溶接したものを用いた。
問5.コンクリート素地面の塗装工事に関する記述として、不適当なものを2つ選べ。
1 .アクリル樹脂系非水分散形塗料塗りにおいて、気温が20℃であったため、中塗りの工程間隔時間を2時間とした。
2 .常温乾燥形ふっ素樹脂エナメル塗りにおいて、塗料を素地に浸透させるため、下塗りはローラーブラシ塗りとした。
3 .2液形ポリウレタンエナメル塗りにおいて、塗料は所定の可使時間内に使い終える量を調合して使用した。
4 .合成樹脂エマルションペイント塗りにおいて、流動性を上げるため、有機溶剤で希釈して使用した。
5 .つや有り合成樹脂エマルションペイント塗りにおいて、塗装場所の気温が5℃以下となるおそれがあったため、施工を中止した。
問6.鉄筋コンクリート造建築物の小口タイル張り外壁面の調査方法と改修工法に関する記述として、不適当なものを2つ選べ。
1 .打診法は、打診用ハンマー等を用いてタイル張り壁面を打撃して、反発音の違いから浮きの有無を調査する方法である。
2 .赤外線装置法は、タイル張り壁面の内部温度を赤外線装置で測定し、浮き部と接着部における熱伝導の違いにより浮きの有無を調査する方法で、天候や時刻の影響を受けない。
3 .タイル陶片のひび割れ幅が0.2mm以上であったが、外壁に漏水や浮きが見られなかったため、当該タイルを斫って除去し、外装タイル張り用有機系接着剤によるタイル部分張替え工法で改修した。
4 .外壁に漏水や浮きが見られなかったが、目地部に生じたひび割れ幅が0.2mm以上で一部目地の欠損が見られたため、不良目地部を斫って除去し、既製調合目地材による目地ひび割れ改修工法で改修した。
5 .構造体コンクリートとモルタル間の浮き面積が1箇所当たり0.2m2程度、浮き代が1.0mm未満であったため、アンカーピンニング全面セメントスラリー注入工法で改修した。
令和5年の足切り問題と合格ライン
令和5年の足切りラインは以下のとおりです。
- 応用能力問題は6問中6問解答
- 五肢択二で出題
- 第一次検定合格発表前は6問中60%つまり3.6問(4問)以上で合格
→50%に引き下げられ3問正答で合格に変更躯体工事と仕上げに関する施工知識を問われる問題が3問づつ - 出題形式は令和3年度がベース
- 全体的に過去問ベースだが問われ方が変わっていたり、間違えやすいよう引っ掛け問題になっているだと解答に戸惑うものが出題された
【実際の応用能力問題】
問1.鉄筋の加工及び組立てに関する記述として、不適当なものを2つ選べ。ただし、鉄筋は異形鉄筋とし、dは呼び名の数値とする。
1 .D16の鉄筋相互のあき寸法の最小値は、粗骨材の最大寸法が20mmのため、25mmとした。
2 .D25の鉄筋を90°折曲げ加工する場合の内法直径は、3dとした。
3 .梁せいが2mの基礎梁を梁断面内でコンクリートの水平打継ぎとするため、上下に分割したあばら筋の継手は、180°フック付きの重ね継手とした。
4 .末端部の折曲げ角度が135°の帯筋のフックの余長は、4dとした。
5 .あばら筋の加工において、一辺の寸法の許容差は、±5mmとした。
問2.普通コンクリートの調合に関する記述として、不適当なものを2つ選べ。
1 .粗骨材は、偏平なものを用いるほうが、球形に近い骨材を用いるよりもワーカビリティーがよい。
2 .AE剤、AE減水剤又は高性能AE減水剤を用いる場合、調合を定める際の空気量を4.5%とする。
3 .アルカリシリカ反応性試験で無害でないものと判定された骨材であっても、コンクリート中のアルカリ総量を3.0kg/m3以下とすれば使用することができる。
4 .調合管理強度は、品質基準強度に構造体強度補正値を加えたものである。
5 .調合管理強度が21N/mm2のスランプは、一般に21cmとする。
問3.鉄骨の溶接に関する記述として、不適当なものを2つ選べ。
1 .溶接部の表面割れは、割れの範囲を確認した上で、その両端から50mm以上溶接部を斫り取り、補修溶接した。
2 .裏当て金は、母材と同等の鋼種の平鋼を用いた。
3 .溶接接合の突合せ継手の食い違いの許容差は、鋼材の厚みにかかわらず同じ値とした。
4 .490N/mm2級の鋼材の組立て溶接を被覆アーク溶接で行うため、低水素系溶接棒を使用した。
5 .溶接作業場所の気温が−5℃を下回っていたため、溶接部より100mmの範囲の母材部分を加熱して作業を行った。
問4.シーリング工事に関する記述として、不適当なものを2つ選べ。
1 .ボンドブレーカーは、シリコーン系シーリング材を充填するため、シリコーンコーティングされたテープを用いた。
2 .異種シーリング材を打ち継ぐ際、先打ちしたポリサルファイド系シーリング材の硬化後に、変成シリコーン系シーリング材を後打ちした。
3 .ワーキングジョイントに装填する丸形のバックアップ材は、目地幅より20%大きい直径のものとした。
4 .ワーキングジョイントの目地幅が20mmであったため、目地深さは12mmとした。
5 .シーリング材の充填は、目地の交差部から始め、打継ぎ位置も交差部とした。
問5.内装ビニル床シート張りに関する記述として、不適当なものを2つ選べ。
1 .寒冷期の施工で、張付け時の室温が5℃以下になることが予想されたため、採暖を行い、室温を10℃以上に保った。
2 .床シートは、張付けに先立ち裁断して仮敷きし、巻きぐせをとるために8時間放置した。
3 .床シートは、張付けに際し、気泡が残らないよう空気を押し出した後、45kgローラーで圧着した。
4 .熱溶接工法における溶接部の溝切りの深さは、床シート厚の1/3とした。
5 .熱溶接工法における溶接部は、床シートの溝部分と溶接棒を180〜200℃の熱風で同時に加熱溶融した。
問6.仕上工事における試験及び検査に関する記述として、不適当なものを2つ選べ。
1 .防水形仕上塗材仕上げの塗厚の確認は、単位面積当たりの使用量を基に行った。
2 .シーリング材の接着性試験は、同一種類のものであっても、製造所ごとに行った。
3 .室内空気中に含まれるホルムアルデヒドの濃度測定は、パッシブサンプラを用いて行った。
4 .アスファルト防水下地となるコンクリート面の乾燥状態の確認は、渦電流式測定計を用いて行った。
5 .壁タイルの浮きの打音検査は、リバウンドハンマー(シュミットハンマー)を用いて行った。
1級建築施工管理技士試験の足切り点で合格するコツ
足切りラインをクリアするには通常の試験対策に加え、応用能力問題に対応できるようにしなければなりません。
ここでは、足切りラインをクリアする対策を含め1級建築施工管理技士試験勉強を進めるコツを紹介していきます。ぜひ、参考にしてみてください。
応用問題で4問以上とれる力をつける
応用能力問題で出題されている内容は過去問をベースに作られています。
そのため、他の問題と同じく過去問を解いていくことを第一に勉強を進めていくとよいでしょう。
過去問は最低でも5年間はさかのぼるようにし、余裕があれば10年間分さかのぼるつもりで勉強を進めていくのがおすすめです。
難易度の低い問題で取りこぼししないようにする
応用能力問題に関する試験対策ももちろん大事ですが、一次試験で合格するためには応用能力問題も「含め」60問中36問以上正答しなければなりません。
難易度の低い基礎的な問題で正答数を取りこぼさないようまんべんなく勉強を進めるようにしましょう。
手当たり次第に勉強を進めるのではなく、出題範囲の分野ごとに苦手なものから優先順位を決め、計画的な学習スケジュールを組み立てると効率良く勉強できます。
直近の試験傾向を把握する
1級建築施工管理技士試験は過去問をベースに作られていることがほとんどなので、先述したように過去問題をひたすら解くことが基本的な対策です。
ですが、近年試験問題に「監理技術者講習改正に関する問題」や「建築業法の改正」など最近の建築業界に関する動向も出題されています。
過去問に慣れることも必要ですが、最近の建築業界に関する情報も把握しておくようにしましょう。
令和3年以降の過去問に取り組む
冒頭で解説したように応用能力問題が導入されたのは令和3年度の試験からです。
そのため、令和3年〜5年度までの過去問を優先的に解いて応用能力問題の形式に慣れておくようにしましょう。
令和6年度の試験では五肢択一に出題形式が変更されましたが、令和3年度以降の過去問が解けるようになれば応用能力問題においてどのように出題されるのかが分かるようになります。
自己採点も含め自分がしっかり合格ラインに達しているのか現状把握し、苦手分野を洗い出しながら勉強を進めていくようにしましょう。
過去問の活用方法については別記事でまとめています。
1級建築施工管理技士の過去問を活用!研究すべき理由と選び方を紹介
こんな方におすすめ 1級建築施工管理技士試験での過去問の重要性は? 過去問はどこで手に入る? 過去問をどう勉強に活かせばいい? 1級建築施工管理技士は建築業界で最も重要な資格の一つなので、合格を目指し ...
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1級建築施工管理技士の足切りに合格するには問題の難易度別に取り組もう!
今回は1級建築施工管理技士試験における足切りラインや問題について解説していきました。
1級建築施工管理技士の一次試験で合格するには60問中36問以上且つ応用能力問題で6問中3〜4問正答しなければ合格になりません。
応用能力問題は令和6年度から五肢択一に変更されましたが、問題の難易度や出題方法がどのようになるかは分かりません。
応用能力問題も対策する必要がありますが、まずは難易度の低い問題から手堅く正答できるよう基礎的な知識をしっかり勉強で養っていくようにしましょう。
独学にしてもご自身だけでの学習は厳しい場合もありますので、通信講座も併用することもかなりおすすめです。
【2024年版】1級建築施工管理技士のおすすめ講座5選と口コミ・勉強法も解説
本記事では最短合格も踏まえた建築施工管理技士の講座を解説します。 こんな疑問を持たれている方も多いと思いますので、本記事が参考になればと思います。 この記事を ...
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ちなみに…筆者は模試を受けて自分の実力や対策の進み方を確認して進めていきました。また、得意・不得意に問題の難易度を分類して取り組んでいきました。