「宅建試験に独学で挑戦したいけれど、計画の立て方がわからない…」 「働きながらでも無理なく合格ラインに届くスケジュールを知りたい…」
宅建士試験は、毎年約20万人が受験する人気資格です。合格率は15〜17%程度と決して高くありませんが、適切な学習計画を立てれば、独学でも十分に合格を狙えます。
しかし、多くの受験生が「何から始めればいいかわからない」「いつまでに何を終わらせるべきか見えない」という悩みを抱えています。
この記事では、宅建士試験に独学で合格した筆者が実践した「合格から逆算した学習スケジュール」を徹底解説します。
3ヶ月・6ヶ月の期間別プランから、効率的な学習順序、時期別の意識すべきポイントまで、すべて公開します。
この記事を読めば、今日から何をすべきかが明確になります。
宅建士の独学合格に必要な勉強時間と基準
まず、宅建士試験に合格するために必要な勉強時間を把握しましょう。
合格に必要な目安は「300〜500時間」
一般的に、宅建士試験の合格に必要な勉強時間は300〜500時間と言われています。
この幅があるのは、受験生の知識レベルや学習効率によって差が出るためです。
勉強時間の目安(知識レベル別):
- 初学者(法律知識ゼロ):400〜500時間
- 法学部卒・不動産業界経験者:300〜400時間
- 過去に受験経験あり:200〜300時間
初学者の場合、権利関係(民法)の理解に特に時間がかかります。法律用語に慣れるだけでも相当な時間が必要です。
一方、法学部卒や不動産業界で働いている方は、民法や宅建業法の基礎知識があるため、比較的短時間で合格レベルに到達できます。
私自身は不動産業界で働いていたため、約350時間の勉強で合格することができました。
ただし、初学者の方でも適切な計画を立てれば、450時間程度で十分に合格を狙えます。
いつから始めるのが理想?(4月スタートが最も王道)
宅建士試験は、毎年10月の第3日曜日に実施されます(2025年は10月19日)
試験日から逆算すると、最も無理のないスタート時期は4月です。
スタート時期別の学習期間:
- 4月スタート:約6ヶ月の学習期間(最もおすすめ)
- 7月スタート:約3ヶ月の学習期間(集中的に取り組める人向け)
- 9月スタート:約1ヶ月の学習期間(基礎知識がある人向け)
4月からスタートすれば、1日平均2〜3時間の勉強で500時間を確保できます。働きながらでも無理なく継続できるペースです。
一方、7月スタートの場合は1日平均4〜5時間の勉強が必要になるため、かなりハードなスケジュールになります。
可能であれば、4月から始めることを強くおすすめします。
【期間別】宅建独学の理想的な勉強スケジュール
ここでは、期間別の具体的な学習スケジュールをご紹介します。
自分の状況に合わせて、最適なプランを選んでください。
【標準:6ヶ月プラン】じっくり基礎を固めて確実に合格したい方向け
対象者:
- 初学者で法律知識がない方
- 働きながら無理なく合格を目指したい方
- 確実に合格ラインを超えたい方
総勉強時間:450時間 1日の勉強時間:平日2時間、休日4時間
月別スケジュール:
【4月】導入期:全体像の把握とテキスト1周目
目標勉強時間:60時間
この時期の目的は、「宅建試験の全体像を把握する」ことです。完璧な理解は不要。まずは全範囲を一通り見て、どんな科目があるのかを知ることが重要です。
具体的なタスク:
- テキストを1周読む(権利関係→宅建業法→法令上の制限→税その他の順)
- 各章の練習問題を軽く解く(正答率30%でOK)
- 専門用語に慣れる
この時期は、理解度30%で構いません。「なんとなくこんな内容なんだな」と全体を俯瞰できればOKです。
【5月】養成期前半:権利関係の徹底理解
目標勉強時間:80時間
権利関係(民法等)は、宅建試験の中で最も理解に時間がかかる分野です。この時期に集中的に取り組みます。
具体的なタスク:
- テキストの権利関係部分を2周目
- 過去問(権利関係)を解き始める
- 間違えた問題は解説を熟読し、理解できるまで繰り返す
権利関係は14問出題され、配点が大きいです。
ここで基礎を固めておくことが、後の学習効率を大きく左右します。
【6月】養成期中盤:宅建業法の完成
目標勉強時間:80時間
宅建業法は、宅建試験の中で最も得点しやすい分野です。ここを完璧に仕上げることで、合格がぐっと近づきます。
具体的なタスク:
- テキストの宅建業法部分を2周目
- 過去問(宅建業法)を徹底的に解く
- 正答率90%以上を目指す
宅建業法は20問出題され、全体の4割を占めます。ここで18〜19問正解できれば、他の科目で多少ミスしても合格ラインに届きます。
【7月】養成期後半:法令上の制限と税その他
目標勉強時間:80時間
法令上の制限と税その他は、暗記要素が強い分野です。理解よりも「覚える」ことに重点を置きます。
具体的なタスク:
- テキストの法令上の制限・税その他を2周目
- 過去問を解きながら、重要数値を暗記
- 語呂合わせやマインドマップを活用
この時期から、スキマ時間(通勤・昼休み)を使って暗記カードやアプリで復習することをおすすめします。
【8月】直前期前半:過去問3周目と弱点補強
目標勉強時間:80時間
この時期は、過去問を3周目に入り、弱点を徹底的に潰します。
具体的なタスク:
- 過去問を全科目3周目
- 間違えた問題だけをまとめた「弱点ノート」を作成
- 模試を1回受験して、現在の実力を把握
模試を受けることで、「今の自分が何点取れるのか」「どの科目が弱いのか」が客観的に分かります。
この情報をもとに、残り2ヶ月の学習計画を微調整します。
【9月】直前期後半:模試の復習と最終確認
目標勉強時間:70時間
試験まで残り1ヶ月。この時期は新しいことを覚えるのではなく、「今まで勉強したことを確実に定着させる」ことに集中します。
具体的なタスク:
- 模試を2〜3回受験
- 模試で間違えた問題を徹底復習
- 過去問の4周目(苦手分野のみ)
模試は本番と同じ時間配分で解き、時間管理の練習もします。「どの科目にどれだけ時間を使うか」を体で覚えることが重要です。
【10月】超直前期:法改正・統計情報と最終調整
目標勉強時間:20時間
試験直前の1〜2週間は、法改正と統計情報のチェックに時間を使います。
具体的なタスク:
- 法改正情報のチェック(毎年2〜3問出題される)
- 統計情報の暗記(地価公示、建築着工統計など)
- 過去問で間違えた問題の最終確認
新しいことには手を出さず、「今まで勉強したことを忘れない」ことだけに集中します。
【短期:3ヶ月プラン】集中力を高めて一気に駆け抜けたい方向け
対象者:
- 7月から勉強を始める方
- 集中的に勉強時間を確保できる方
- 法律の基礎知識がある方
総勉強時間:400時間 1日の勉強時間:平日3時間、休日6時間
月別スケジュール:
【7月】導入期+権利関係の集中学習
目標勉強時間:120時間
6ヶ月プランの4月・5月分を1ヶ月に圧縮します。かなりハードですが、集中すれば十分に可能です。
具体的なタスク:
- テキストを1周(理解度30%でOK)
- 権利関係の過去問を2周
- 宅建業法のテキスト読み込み開始
【8月】宅建業法の完成+法令上の制限・税その他
目標勉強時間:140時間
宅建業法を完璧に仕上げ、法令上の制限・税その他も一気に進めます。
具体的なタスク:
- 宅建業法の過去問を3周(正答率90%以上)
- 法令上の制限・税その他のテキスト+過去問1周
- 模試を1回受験
【9月】直前期:過去問3周目+模試+弱点補強
目標勉強時間:120時間
過去問を徹底的に回し、模試で実力を確認します。
具体的なタスク:
- 全科目の過去問3周目
- 模試を2〜3回受験
- 法改正・統計情報のチェック
【10月】超直前期:最終調整
目標勉強時間:20時間
6ヶ月プランと同じく、法改正と統計情報の確認に集中します。
【超短期:1ヶ月プラン】基礎知識がある、または追い込みが必要な方向け
対象者:
- 法学部卒・不動産業界経験者
- 過去に受験経験がある方
- どうしても今年合格したい方
総勉強時間:200時間 1日の勉強時間:平日5時間、休日10時間
週別スケジュール:
- 第1週:権利関係+宅建業法のテキスト通読+過去問1周
- 第2週:法令上の制限+税その他のテキスト通読+過去問1周
- 第3週:全科目の過去問2周目+模試1回
- 第4週:模試2回+弱点補強+法改正・統計情報
1ヶ月プランは、かなり過酷です。
睡眠時間を削らないと達成できないレベルなので、体調管理には十分注意してください。
効率を最大化する「学習順序」の黄金ルール
宅建試験は、学習する順番が非常に重要です。間違った順番で勉強すると、効率が大幅に低下します。
ここでは、合格者の多くが実践している「黄金の学習順序」をご紹介します。
Step1:権利関係(民法等)
なぜ最初に勉強すべきか?
権利関係は、宅建試験の中で最も理解に時間がかかる分野です。民法の概念(意思表示、代理、時効、物権、債権など)は、法律初学者にとって非常に難解です。
最初に手を付けることで、以下のメリットがあります:
- 理解に時間をかけられる
- 繰り返し復習する時間が確保できる
- 後回しにすると、直前期に焦ることになる
学習のポイント:
- 完璧を目指さない(理解度70%でOK)
- 具体例で考える(抽象的な条文だけでは理解しにくい)
- 過去問を解きながら理解を深める
権利関係は14問出題され、配点も大きいです。ここで8〜10問正解できれば、合格がぐっと近づきます。
Step2:宅建業法
なぜ中盤に勉強すべきか?
宅建業法は、宅建試験の中で最も得点しやすい分野です。暗記中心で、理解が難しい概念はほとんどありません。
中盤に完璧に仕上げることで、以下のメリットがあります:
- 得点源を確保できる
- 「宅建業法は完璧」という自信がモチベーション維持につながる
- 後半は法令上の制限・税その他に集中できる
学習のポイント:
- 過去問を徹底的に回す(3周以上)
- 正答率90%以上を目指す
- 引っかけ問題のパターンを覚える
宅建業法は20問出題され、全体の4割を占めます。ここで18〜19問正解できれば、他の科目で多少ミスしても合格ラインに届きます。
Step3:法令上の制限・税その他
なぜ後半に勉強すべきか?
法令上の制限と税その他は、暗記要素が強い分野です。理解よりも「覚える」ことが重要です。
後半に一気に詰め込むことで、以下のメリットがあります:
- 忘れる前に試験本番を迎えられる
- 短期集中で効率的に暗記できる
- 前半の理解系科目(権利関係)に時間をかけられる
学習のポイント:
- 重要数値を語呂合わせで覚える
- スキマ時間を暗記タイムにする
- 過去問で出題パターンを把握する
法令上の制限は8問、税その他は8問出題されます。合計16問のうち、12〜13問正解できれば十分です。
時期別の学習タスクと意識すべきポイント
学習を進めていく上で、時期ごとに意識すべきポイントが異なります。
ここでは、各時期のタスクと注意点を解説します。
【導入期】テキスト通読と全体像の把握(理解度30%でOK)
時期:学習開始〜1ヶ月目
導入期の目的は、「宅建試験の全体像を把握する」ことです。
多くの受験生が、この時期に挫折します。なぜなら、「完璧に理解しようとして、前に進めなくなる」からです。
導入期の心構え:
- 理解度30%で十分(完璧を目指さない)
- 分からない箇所は飛ばす(後で過去問を解きながら理解すればOK)
- まずは全範囲を一通り見る
この時期は、「宅建試験ってこんな感じなんだ」と全体を俯瞰することが最優先です。
細かい理解は後回しにして、とにかく前に進みましょう。
【養成期】過去問を回す(アウトプット中心の学習へ)
時期:2ヶ月目〜5ヶ月目
養成期は、学習の中核となる時期です。この時期の学習の質が、合否を大きく左右します。
養成期の心構え:
- インプット(テキスト)よりアウトプット(過去問)を重視
- 間違えた問題は必ず復習(同じ間違いを繰り返さない)
- 正答率を記録して、成長を実感する
この時期から、「テキストを読む時間」よりも「過去問を解く時間」を増やしていきます。宅建試験は、過去問の焼き直しが非常に多いため、過去問を徹底的に回すことが最も効率的です。
私自身、養成期に過去問を3周しました。
1周目は正答率50%程度でしたが、3周目には80%まで上がりました。
この成長を実感できたことが、モチベーション維持につながりました。
【直前期】模試の活用と苦手分野の徹底補強
時期:6ヶ月目〜試験2週間前
直前期は、「今まで勉強したことを確実に定着させる」ことに集中します。
直前期の心構え:
- 新しいことには手を出さない(今まで勉強したことを復習する)
- 模試を活用して、時間配分の練習をする
- 苦手分野を徹底的に潰す
模試は、本番と同じ時間配分で解くことが重要です。宅建試験は2時間で50問を解くため、1問あたり約2.4分しか使えません。この時間感覚を体で覚えるために、模試は必須です。
また、模試で間違えた問題は、「自分の弱点」です。ここを徹底的に復習することで、本番での失点を防げます。
【超直前期】法改正・統計情報のチェック
時期:試験2週間前〜試験前日
超直前期は、法改正と統計情報のチェックに時間を使います。
超直前期の心構え:
- 法改正情報をチェック(毎年2〜3問出題される)
- 統計情報を暗記(地価公示、建築着工統計など)
- 過去問で間違えた問題の最終確認
法改正と統計情報は、直前に詰め込むだけで得点できる「おいしい問題」です。ここで2〜3点拾えれば、合否を分ける可能性があります。
試験前日は、新しいことには手を出さず、今まで勉強したことを軽く復習する程度にとどめましょう。
十分な睡眠を取って、万全の体調で試験に臨むことが最も重要です。
独学者がスケジュールを完遂するための3つのコツ
どれだけ完璧なスケジュールを立てても、実行できなければ意味がありません。ここでは、独学者がスケジュールを完遂するための3つのコツをご紹介します。
① 「予備日」を設定してスケジュールの崩れを防止する
スケジュールは、必ず崩れます。
仕事が忙しくて勉強できない日、体調を崩して休む日、急な予定が入る日——これらは避けられません。
そこで重要なのが、「予備日」を設定することです。
予備日の設定方法:
- 週に1日は「予備日」として何も予定を入れない
- 予定通り進んでいれば、この日は休息日にする
- 遅れている場合は、この日にキャッチアップする
例えば、月曜〜金曜は平日2時間勉強、土曜は4時間勉強、日曜は予備日——というスケジュールにします。
こうすることで、多少の遅れがあっても、日曜日にリカバリーできます。「遅れた」という焦りも軽減され、精神的にも楽になります。
② スキマ時間(通勤・昼休み)を「暗記タイム」に変える
働きながら勉強する場合、まとまった時間を確保するのは困難です。
そこで活用したいのが、スキマ時間です。
スキマ時間の活用例:
- 通勤時間(往復1時間):スマホアプリで過去問を解く、暗記カードで重要数値を覚える
- 昼休み(30分):前日に間違えた問題を復習する
- 寝る前(15分):その日に勉強した内容を軽く復習する
スキマ時間だけで、1日あたり1.5〜2時間の勉強時間を確保できます。これを積み重ねると、1ヶ月で45〜60時間、6ヶ月で270〜360時間になります。
私自身、通勤時間にスマホアプリで過去問を解いていました。電車の中でも十分に勉強できますし、「今日はまだ勉強していない」という罪悪感も軽減されます。
当ブログおすすめの通信講座に関する記事も併せて見ておきましょう。
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【2026年最新版】宅建士通信講座おすすめ7選!合格率・費用・サポートを徹底比較して選び方まで完全解説
宅建士試験に合格したい、今年こそ資格を取りたい――そう思ったとき、多くの人が直面するのが「どの通信講座を選べばいいのか」という悩みです。 宅建士の通信講座は数多く存在し、それぞれ価格も内容も異なります ...
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③ スマホアプリや動画講義を併用してマンネリを防ぐ
独学の最大の敵は、マンネリです。
毎日同じテキストを読み、同じ過去問を解いていると、どうしても飽きてきます。モチベーションが下がり、勉強が苦痛になります。
そこでおすすめなのが、スマホアプリや動画講義を併用することです。
おすすめの併用ツール:
- スマホアプリ:過去問道場、宅建士試験対策アプリなど(無料〜数千円)
- 動画講義:YouTubeの無料講義、Udemyの有料講座など
- 音声教材:通勤中に聞ける音声講義
特に、権利関係(民法)は理解が難しいため、動画講義を見ることで理解が深まります。テキストだけでは理解できなかった概念も、動画で具体例を見ることで「なるほど!」と腑に落ちることがあります。
また、スマホアプリでゲーム感覚で過去問を解くことで、勉強のマンネリを防げます。「今日は〇〇問正解した」という達成感が、継続のモチベーションになります。
まとめ:自分に合ったスケジュールで宅建合格を勝ち取ろう
宅建士試験は、適切なスケジュールを立てれば、独学でも十分に合格できます。
この記事のポイント(再掲):
- 合格に必要な勉強時間は300〜500時間(初学者は450時間が目安)
- 4月スタートの6ヶ月プランが最もおすすめ(無理なく継続できる)
- 学習順序は「権利関係→宅建業法→法令上の制限・税その他」(効率を最大化)
- 時期ごとに意識すべきポイントが異なる(導入期・養成期・直前期・超直前期)
- 予備日・スキマ時間・併用ツールでスケジュールを完遂(継続が最大の武器)
まずは、試験日から逆算して「今月の目標」を決めることから始めましょう。
「今月は権利関係のテキストを1周する」「今月は宅建業法の過去問を3周する」——このように、月単位で具体的な目標を設定することで、日々の勉強が明確になります。
そして、継続こそが最大の武器です。
1日2時間の勉強でも、6ヶ月続ければ360時間になります。これだけで、合格ラインに十分到達できます。
逆に、1日10時間勉強しても、1週間で燃え尽きてしまえば意味がありません。
無理のないペースで、確実に継続する——これが独学合格の鉄則です。
あなたの合格を心から応援しています。一緒に、宅建士の資格を掴み取りましょう!

