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【2025年最新】1級建築施工管理技士試験の「足切り」とは?令和7年度の変更点と確実に突破する対策法

「36問正解したのに不合格...なんで?」

1級建築施工管理技士の第一次検定で、毎年こんな声を聞きます。実は私の後輩も、初めての受験で36問正解したのに足切りで不合格になりました。

 

原因は「応用能力問題」でした。

 

1級建築施工管理技士の第一次検定には、令和3年度から「足切り」制度が導入されています。全体で36問以上正解していても、応用能力問題で60%(6問中4問)以上正解していなければ、その時点で不合格になるんです。

しかも、令和6年度から出題形式が「五肢択二」から「五肢択一」に変更されました。これにより、難易度が上がったという声も聞かれます。

 

この記事では、1級建築施工管理技士試験の足切り制度について、令和7年度の最新情報をもとに徹底解説します。足切りで不合格にならないための具体的な対策法まで、実体験を交えながらお伝えしていきます。

 

こんな方におすすめ

  • 足切り制度の仕組みと合格ラインの詳細
  • 令和6年度から変更された出題形式の影響
  • 過去3年分の実際の応用能力問題
  • 足切りを確実に突破する5つの対策法
  • 令和7年度試験で注意すべきポイント

 

たくや

そんな方に向けて今回は、1級建築施工管理技士の一次試験合格を左右する「足切り」に関する合格ライン該当する問題の難易度や対策について解説していきます

 

1級建築施工管理技士試験の「足切り」とは?基本を理解する

まず、足切り制度の基本をしっかり理解しましょう。知らないと痛い目に遭います。

 

足切り制度が導入された背景

1級建築施工管理技士試験は、令和3年度から試験制度が大きく変わりました。従来の「学科試験」と「実地試験」から、「第一次検定」と「第二次検定」に名称変更されただけでなく、内容も刷新されたんです。

最大の変更点が、第一次検定における「応用能力問題」の導入と、それに伴う「足切り」制度の新設です。

 

なぜ足切りが必要になったのか?

 

国土交通省は、「監理技術者補佐」として現場で活躍できる実践的な能力を持つ人材を育成したいと考えています。そのため、単に知識を暗記しているだけでなく、実際の施工現場で応用できる能力を測る必要が出てきました。

応用能力問題は、まさにその「現場での判断力・応用力」を問う問題です。ここで一定以上の点数を取れない受験生は、たとえ全体の点数が高くても、「現場で活躍できる実力がない」と判断されてしまうわけです。

 

第一次検定の合格基準を正確に理解する

令和7年度の第一次検定合格基準は、以下の2つの条件を両方とも満たす必要があります。

【合格基準】

項目 条件
全体正答数 60問中36問以上正答(60%以上)
応用能力問題 必須10問中6問以上正答(60%以上)← 足切りライン

この表を見て分かる通り、全体で36問以上正解していても、応用能力問題で6問未満しか正解していなければ、その時点で不合格になります。

具体例で理解する:

【ケース1:合格】

  • 全体:60問中40問正解(66.7%)
  • 応用能力問題:10問中7問正解(70%)
  • 結果:合格

【ケース2:不合格(足切り)】

  • 全体:60問中38問正解(63.3%)
  • 応用能力問題:10問中5問正解(50%)
  • 結果:不合格(足切り)

ケース2では、全体で63.3%も正解しているのに、応用能力問題が60%未満のため不合格です。これが足切りの恐ろしさです。

 

令和6年度からの重要な変更点:五肢択一への移行

令和6年度から、応用能力問題の出題形式が大きく変わりました。この変更は、受験生にとって重要な意味を持ちます。

 

出題形式の変更内容

項目 令和5年度まで 令和6年度以降
出題形式 五肢択二 五肢択一
正解条件 2つの選択肢がどちらも正解で1問正答 1つの選択肢が正解で1問正答
難易度 非常に高い(2つとも当てる必要) やや緩和(1つ当てればOK)

五肢択二の恐ろしさ(令和5年度まで):

令和5年度までは、5つの選択肢から「不適当なものを2つ選べ」という形式でした。これが本当に難しかった。

例えば、AとBが不適当だとして、Aは確信を持って選べても、Bか Cか迷った場合、2分の1の確率です。でも、両方正解しないと1問としてカウントされないので、実質的な正答率は大きく下がるんです。

 

五肢択一への変更(令和6年度以降):

令和6年度からは、「不適当なものを1つ選べ」という一般的な形式に変わりました。これにより、少なくとも形式上の難易度は下がったと言えます。

ただし、油断は禁物です。問題の内容自体が難しくなる可能性があります。

 

令和6年度の実際の傾向

令和6年度(2024年度)の第一次検定を受験した方々の声を聞くと、以下のような傾向が見られました。

  • 五肢択一になったことで、「何となく」正解できる可能性は増えた
  • ただし、選択肢の文章が長くなり、読解力が求められる問題が増えた
  • 過去問にはない新傾向の問題も一部出題された
  • 全体として、令和5年度とほぼ同程度の難易度

つまり、「形式が変わったから簡単になった」とは言い切れない状況です。むしろ、応用能力問題への対策はこれまで以上に重要になっています。

 

応用能力問題の実際の難易度:過去3年分を分析

「応用能力問題って、実際どれくらい難しいの?」

この疑問に答えるため、令和3年度から令和5年度までの実際の問題を見てみましょう。(令和6年度以降は五肢択一に変更されているため、参考として令和5年度までの問題を掲載します)

 

応用能力問題の出題分野

応用能力問題10問の内訳は、毎年ほぼ一定です。

分野 出題数
躯体工事 3問
仕上げ工事 3問
施工計画 1問
工程管理 1問
品質管理 1問
安全管理 1問

これらは全て必須問題で、10問全てに解答しなければなりません。

 

令和3年度の問題例(抜粋)

令和3年度は、足切り制度が初めて導入された年です。比較的基礎的な知識で解ける問題が多かったと言われています。

【問題例:異形鉄筋の継手及び定着】

異形鉄筋の継手及び定着に関する記述として、不適当なものを2つ選べ。

  1. 壁縦筋の配筋間隔が上下階で異なるため、重ね継手は鉄筋を折り曲げずにあき重ね継手とした。
  2. 180°フック付き重ね継手としたため、重ね継手の長さはフックの折曲げ開始点間の距離とした。
  3. 梁主筋を柱にフック付き定着としたため、定着長さは鉄筋末端のフックの全長を含めた長さとした。
  4. 梁の主筋を重ね継手としたため、隣り合う鉄筋の継手中心位置は、重ね継手長さの1.0倍ずらした。
  5. 一般階における四辺固定スラブの下端筋を直線定着としたため、直線定着長さは、10d以上、かつ、150mm以上とした。

解答:2、4

この問題は、鉄筋工事の基本的な知識を問うものです。JASS 5(鉄筋コンクリート工事)の内容をしっかり理解していれば解けます。

令和4年度の問題例(抜粋)

令和4年度は、令和3年度より少し難易度が上がったと言われています。

【問題例:コンクリートの養生】

コンクリートの養生に関する記述として、不適当なものを2つ選べ。

  1. 打込み後のコンクリートが透水性の小さいせき板で保護されている場合は、湿潤養生と考えてもよい。
  2. コンクリートの圧縮強度による場合、柱のせき板の最小存置期間は、圧縮強度が3N/mm²に達するまでとする。
  3. 普通ポルトランドセメントを用いた厚さ18cm以上のコンクリート部材においては、コンクリートの圧縮強度が10N/mm²以上になれば、以降の湿潤養生を打ち切ることができる。
  4. コンクリート温度が2℃を下回らないように養生しなければならない期間は、コンクリート打込み後2日間である。
  5. 打込み後のコンクリート面が露出している部分に散水や水密シートによる被覆を行うことは、初期養生として有効である。

解答:2、4

この問題は、養生に関する具体的な数値や期間を正確に覚えていないと解けません。やや詳細な知識が求められます。

 

令和5年度の問題例(抜粋)

令和5年度は、過去問ベースだが引っ掛け問題が多く、受験生を惑わせる内容でした。

【問題例:シーリング工事】

シーリング工事に関する記述として、不適当なものを2つ選べ。

  1. ボンドブレーカーは、シリコーン系シーリング材を充填するため、シリコーンコーティングされたテープを用いた。
  2. 異種シーリング材を打ち継ぐ際、先打ちしたポリサルファイド系シーリング材の硬化後に、変成シリコーン系シーリング材を後打ちした。
  3. ワーキングジョイントに装填する丸形のバックアップ材は、目地幅より20%大きい直径のものとした。
  4. ワーキングジョイントの目地幅が20mmであったため、目地深さは12mmとした。
  5. シーリング材の充填は、目地の交差部から始め、打継ぎ位置も交差部とした。

解答:1、5

この問題は、シーリング工事の細かい施工手順や材料の選定を問うものです。実務経験がないと解きにくい内容も含まれています。

 

足切りを確実に突破する5つの対策法

ここからは、具体的な対策法を解説します。私自身、この方法で応用能力問題10問中8問正解できました。

 

対策①:過去問は最低5年分、できれば10年分を徹底する

応用能力問題といっても、過去問がベースです。全く新しい問題が出ることは稀です。

具体的な勉強法:

まず、令和3年度から令和7年度までの5年分の応用能力問題を完璧にしましょう。可能なら、令和2年度以前の問題(当時は「学科試験」)も含めて10年分やると安心です。

過去問を解く際のポイントは、「なぜこれが正解なのか」「なぜこれが不適当なのか」を理解することです。単に答えを覚えるのではなく、根拠となる基準や数値を確認します。

例えば、先ほどの「コンクリートの養生」の問題なら、JASS 5の該当箇所を確認し、正しい数値をノートにまとめます。

私の実践例:

私は、過去問を3周しました。

  • **1周目:**まず解いてみる。分からなくても考える。
  • **2周目:**テキストで根拠を確認しながら解く。
  • **3周目:**本番と同じ時間で解く。8割以上正解できるまで繰り返す。

この方法で、応用能力問題のパターンが完全に頭に入りました。

 

対策②:応用能力問題で6問以上取る力を最優先で養成する

全体で36問以上正解することも大事ですが、まずは応用能力問題で6問以上取れる力を優先的に養成しましょう。

理由は簡単です。応用能力問題で足切りになったら、その時点で試験終了だからです。

具体的なアプローチ:

勉強の最初の2ヶ月は、応用能力問題の対策に集中します。躯体工事と仕上げ工事の基本知識を徹底的に固めます。

特に、以下のテーマは頻出です。

【躯体工事の頻出テーマ】

  • 鉄筋の継手・定着
  • 型枠支保工
  • コンクリートの養生
  • 鉄骨の溶接

【仕上げ工事の頻出テーマ】

  • 防水工事(アスファルト、シート、塗膜)
  • シーリング工事
  • 内装工事(軽量鉄骨下地、ボード張り)
  • 外装工事(タイル張り、塗装)

これらのテーマについて、過去問で出題された内容を完璧にマスターします。

 

対策③:難易度の低い基礎問題で確実に点を稼ぐ

応用能力問題に集中すると、基礎問題がおろそかになりがちです。でも、基礎問題で取りこぼすと、全体で36問以上が取れなくなります

第一次検定の72問のうち、応用能力問題以外の62問は、比較的難易度が低い問題が多いです。ここで確実に点を稼ぎましょう。

難易度別の目標正答数:

難易度 出題数 目標正答数 正答率
易しい 約40問 36問以上 90%以上
普通 約15問 8問以上 50%以上
難しい 約7問 2問以上 30%以上
応用能力問題 10問 6問以上 60%以上

この配分なら、合計で52問正答できます。これは全体の86.7%で、十分に合格ラインを超えています。

 

対策④:令和3年度以降の過去問に特に注力する

応用能力問題が導入されたのは令和3年度からです。つまり、令和3年度以降の過去問が最も重要です。

令和2年度以前の問題も参考にはなりますが、出題形式が違うため、優先順位は下げてOKです。

学習の優先順位:

  1. **最優先:**令和3〜7年度の応用能力問題(5年分)
  2. **次優先:**令和3〜7年度の全問題(5年分)
  3. **余裕があれば:**令和2年度以前の問題(10年分)

対策⑤:建築業法改正や最新の施工技術にもアンテナを張る

近年、建築業法の改正や新しい施工技術に関する問題も出題されています。

令和6年度で出題された新傾向問題:

  • 働き方改革関連法に基づく時間外労働の上限規制
  • BIM/CIMの活用
  • 新型コロナウイルス対策に配慮した施工計画

これらは過去問には載っていません。でも、出題される可能性があります。

対策法:

建設業界のニュースサイトや、国土交通省の発表をチェックしましょう。特に、以下のテーマは要注意です。

  • 建築基準法の改正
  • 建設業法の改正
  • 労働安全衛生法の改正
  • 環境配慮・省エネルギー関連
  • 働き方改革関連

 

令和7年度試験で注意すべきポイント

最後に、令和7年度(2025年度)の試験で特に注意すべきポイントをまとめます。

ポイント①:五肢択一の出題形式に慣れる

令和6年度から五肢択一に変更されましたが、令和7年度もこの形式が継続されます。

過去問を解く際は、令和6年度の問題を必ず確認し、五肢択一の形式に慣れておきましょう。

ポイント②:足切りラインは変わらず60%

令和7年度も、応用能力問題の足切りラインは**10問中6問以上正答(60%以上)**です。

この基準は変わっていないので、引き続き6問以上を確実に取れる力を養成してください。

ポイント③:法令は令和7年1月1日時点で有効なもの

試験で出題される法令は、令和7年1月1日時点で有効なものです。

もし令和6年中に法改正があった場合、令和7年1月1日から施行されていれば出題対象になります。最新の法令情報をチェックしておきましょう。

 

まとめ:足切りを恐れず、確実に対策すれば突破できる

長々と解説してきましたが、最後にまとめます。

1級建築施工管理技士第一次検定の足切り:

  • ✓ 応用能力問題10問中6問以上正答が必須
  • ✓ 全体で36問以上正答していても足切りで不合格になる
  • ✓ 令和6年度から五肢択一に変更(やや難易度緩和)
  • ✓ 令和7年度も基本的な制度は変わらず

確実に突破する5つの対策:

  • ✓ 過去問5年分(できれば10年分)を徹底
  • ✓ 応用能力問題で6問以上取る力を最優先
  • ✓ 基礎問題で取りこぼさない
  • ✓ 令和3年度以降の過去問に特に注力
  • ✓ 最新の法改正や施工技術にもアンテナを張る

最も重要なこと: 足切りは恐れるものではなく、対策すれば確実に突破できます。

私の後輩も、1年目は足切りで不合格でしたが、2年目は応用能力問題に集中して対策した結果、10問中8問正解して余裕で合格できました。

正しい対策をすれば、誰でも合格できます。この記事の内容を実践して、ぜひ令和7年度の試験で合格を勝ち取ってください!

 

次のステップ:今すぐ始めよう

1. 過去問を入手する

まずは令和3年度から最新年度までの過去問を入手しましょう。過去問の活用法の記事も参考にしてください。

2. 学習計画を立てる

1級建築施工管理技士合格ロードマップで、効率的な学習スケジュールを確認しましょう。

3. 通信講座も検討する

独学が不安な方は、1級建築施工管理技士おすすめ講座5選もチェックしてみてください。

4. 資格の価値を知る

モチベーション維持のために、1級建築施工管理技士の価値も確認しておきましょう。

 

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