- ランク2で落ちたけど原因が分からない!
- ランク4一発アウトは回避したい!
- 製図の点数がなかなか上がらない!
- ランク1の取り方が知りたい!
こんなお悩みの方に対する解説をこの記事では書きました。
この内容は私個人の実体験にて証明していく形ですので、公式ではありませんが実証済みという認識で読んで頂ければと思います。
ココがポイント
この記事を読むことで、ランクIの基準を理解することができ、具体的な対策などが立てやすくなります。
一級建築士製図試験の評価基準と合否判定
製図試験の採点結果は主に4段階に分かれており、以下のような評価で区切られています。
- ランクI (33.0%):「知識及び技能」※を有するもの
- ランクII (6.1%):「知識及び技能」が不足しているもの
- ランクIII (32.4%):「知識及び技能」が著しく不足しているもの
- ランクIV (28.5%):設計条件及び要求図書に対する重大な不適合に該当するもの
※「知識及び技能」とは、一級建築士として備えるべき「建築物の設計に必要な基本的かつ総括的な知識及び技能」をいう。
このうちランク1の採点評価をもらった人が合格となります。
ただし、製図試験における採点基準や加点・減点の詳細については公開されていません。また、受験者総数のうち3〜4割程度の合格者を決める「相対評価」を採用しています。
つまり最終的に合格となるかは、受験者がどの程度製図ができているかで合否が変わるのです。
ココがポイント
模試評価でランクが高くても本番で出来の良い人が沢山いれば不合格になることも。
「やらかした!」とミスして落ち込んでいたり、模試評価が低かったりする人ほど合格していることもある…!
一級建築士製図試験でランク1をもらうには?
製図試験でランク1をもらうには、
【誰が見ても美しい設計図に仕上げること】。
製図試験の採点者は普段から何十枚もの設計図を見るその道のプロです。
製図から受験者がどの程度実力を持っているのか、以下のような
- 消しゴムや鉛筆で設計図が汚れていないか
- 法令違反となっていないか
- 動線確保ができているか
- 試験問題に沿った設計図か
などを総合的に判断します。
実務経験≠製図試験に合格しやすい
「自分は実務で設計に携わっているのだから、製図試験はあんまり対策しなくていいかな」と考えている人もいるでしょう。
ズバリ、 製図試験は実務で設計に携わっているだけでは合格できません。
なぜなら採点者は実務経験でのノウハウの有無を判断しているのではなく、あくまで製図試験の出来で合否を判断しているから。
そのため、実務経験に基づいた対策ではなく学科試験と同様に「製図試験」のための勉強を行わなければなりません。
では、どのような勉強を行うべきか解説していきましょう。
一級建築士製図試験で合格するためのポイント
一級建築士の製図試験で合格するためにはやはりいくつかのノウハウがあります。知っていなければ不利になることもあります。
一級建築士の製図試験はゾーニングで決まる
一級建築士の製図試験は通過率40%程度とはいえなかなか難しいですよね。試験当日までは問題は分かりません。
ただ、ゾーニングの正解が無いのも事実なんです。それは毎年、試験機関が掲示している模範解答を見れば分かります。
意外と試験期間の模範解答を見ると完璧ではないことが分かります。あの解答は完璧な条件の図面ではなく、受験生にこの程度までできれば合格ですという程度を表現してくれているのです。
もちろん、完璧な図面に越したことはありませんが、試験機関も親切に合格ラインを表してくれていると前向きに捉えましょう!
ゾーニングについてはある程度、方法を身につけてしまえばそこまで困ることはありません。与えられた設計条件に従ってパズルを組み合わせていく作業になります。
問題文から正確に建築計画と構造計画、設備計画を上手くゾーニング上に入れ込めればクリアできます。そのために私は次のことをしました。
ココがポイント
模範解答の用途主室、用途裏室、コアを色分けすること
この方法は私が通っていた資格学校でも実施されていた手法です。
これに有効な理由はこれは課題ごとに出される特定の用途になります。
例えば「美術館の分館」ですと、用途主室は主に展示室などを指し、用途裏室は倉庫や保管室などです。プール施設なら、プールの運営に関する室のことを指します。
ご自身で製図をした後にこれらの範囲を色分けしてみて下さい。こんな位置にあるの変かな?と後から意外と見えてくると思います。色々な法則が見えてくると思います。
記述問題は各計画毎にまとめよ
記述問題は知らないと書けません。その為、建築計画と構造計画、設備計画で分けて考えます。
その上で構造では〜、設備の〜では〜という文言を別でまとめます。そのまとめたリストを持ち歩き、暗記する時間や書いて覚える時間を確保して下さい。
製図も大切ですが、こちらの記述もしっかり解答できないと不合格の烙印を押されてしまいます。
しかも、資格学校ではそこまで丁寧な指導はありません。なぜなら、製図対応で時間が無いからです。
当ブログではそんな背景を受けて、独自に過去の試験から解答例文などを抜粋してまとめてみました。当ブログ独自の記述例文集をまとめはこちら↓
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【172解答例文付き独自教材】一級建築士試験の記述対策を徹底解説
こんな認識の方もいらっしゃるのではないでしょうか。正直、上記の考え方は落ちる方の典型的なパターンなのです。 記述の解答例は市販のテキストやネット上にはほぼあり ...
製図の実力を比較せよ
私は過去記事で学科試験でウラ指導の講座を勧めています。(ここの回し者ではなく、使ってみただけです)
これは学科だけでなく、製図試験の対策講座も開いています。リアルタイムに受験者のレベルが分かることが大きなメリットです。モチベーションの向上にも繋がります。
それは【ウラ指導の講師の採点】と【受講者全員の図面が見れる】というメリットがあります。
しかも採点した後の図面(自分自身の図面も含めて)が載せられますので、どこが良かったか、悪かったかなど自分が知らない描き方を吸収できるのです。
これは学校を行っている方でもあまり経験出来ないのでオススメです。
一級建築士合格ラインに必要な枚数
一級建築士の製図試験は数枚練習すれば合格できるような試験ではありません。これは全ての人に言えます。
さらに、前年度に落ちた人もほぼ例外ではありません。これは毎年、課題が変わるので製図内容も変わってくるためです。
合格ラインに必要な枚数は最低でも20枚〜30枚と言われています。
この枚数をこなすべき理由を解説していきます。
一級建築士で製図枚数をこなすのではだめな理由
枚数をこなすには製図の「練習」というだけではありません。
枚数をこなしていく段階で身につけていくものが違っていきます。
これに気づけるか否かで大きく製図スキルが変わってきます。あくまでここは私自身が感じた内容ですが、記載しておきます。
- 1〜5枚 製図で何を描くのか把握する
- 6〜15枚 なるべく見ずに描く
- 16〜20枚 見ないで描けるようになる
- 21枚〜 どのように描けば早くなるか工夫する
以上が枚数をこなしていく上で身につけていくべき内容です。これは教わってすぐできない内容だということは明白です。
前半は製図で何を描くべきかを覚えることに注力します。後半は見ないで早く描くことに注力します。
ココがおすすめ
意外とこれは資格学校の人は進んで言いません。早く書けるように!としか言わないです。
これを目指して練習していくことが大切だと本ブログでは解説します。
まとめ
製図試験一発合格の全ては単純にゾーニングのセンスなどではなく、配置やコツの習得、記述では回答文を多く覚え、応用にも対応できるようにしていくことです。
単純に通学しているだけだと、周りのライバル達と実力は同じです。ぜひ、今回の事を参考にして頂ければとおもいます。
一級建築士の製図試験は製図アイテムも合格を手にするのに重要なアイテムです。ぜひ、こちらもご覧ください。